鈴木敦が語る
日本のハイボール
カルチャー
「シーバスマスターズ2017」で優勝した日本人バーテンダーに日本のハイボールカルチャーについてお話を伺いました。
日本では、ハイボールはウイスキーとソーダ以上の存在です。
簡単に作れて飲めるハイボールですが、ハイボールへのアプローチはしばしば芸術に例えられ、ウイスキーとソーダのバランス、温度、ガーニッシュはすべて、ウイスキーハイボールを作る上で重要です。「シーバスマスターズ2017」で優勝した日本人バーテンダー、鈴木敦さんにお話を伺いました。
日本のバーテンダーカルチャーの伝統を存分に取り入れたカクテルを作る敦(あつし)さんは、もちろんハイボールの熱烈な愛好家です。日本のハイボールカルチャーの特徴や、自宅でできる最高のウイスキーハイボールを作るための秘訣をご紹介します。
ハイボールカルチャーが日本で広まったきっかけは?
ハイボールカルチャーは、2008年に日本のウイスキー業界が広告を見直したことで、盛り返しました。それまでは、若い世代がウイスキーにあまり興味を示さず、売り上げが減少していました。ハイボール は、飲酒文化の主役であるスタイリッシュなカクテルとして訴求されるようになりました。 もちろん、広告には人気のある美しい俳優や女優が起用されました!あとは歴史です。今では、居酒屋や高級レストランでも、日本のハイボールは人気のドリンクのひとつとなっています。
日本のハイボールの特徴とは?
日本の消費者は、強い蒸留酒やカクテルよりも、飲みやすいお酒が適していると思います。また、日本の飲酒文化は、居酒屋を中心に展開されています。居酒屋では軽食が提供されることが多く、お酒は料理のお供として提供されることが多いため、ハイボールのようなマイルドなカクテル(およびそれをアレンジしたカクテル)は、自然とマッチします。
日本式ハイボールの作り方は、どのような手順で行うのですか?
日本では、氷で冷やしたハイボールが王道です。冷えれば冷えるほどよいわけです。このスタイルのハイボールを作るには、まずウイスキーベースとソーダ水を冷蔵庫か冷凍庫で極限まで冷やす必要があります。グラスも忘れずに冷やしておきます。あとは好みで進めます。氷を入れなくてもいいし、レモンの皮を入れるとフレッシュな柑橘系の香りがします。好みでスパイスを加えることもできます。
日本では、氷で冷やしたハイボールが王道です。
ハイボールではいろいろなフレーバーを試すのですか?そうであれば、今まで作ったものの中で一番好きなものは何ですか?
ええ、試しています。最近のお気に入りは、ビールで試したものです。ビールを凍らせて、7割くらいの固さになるまで解凍して、エキスを作ります。そのエキスをウイスキーと混ぜると、ほら、できあがり!ウイスキーとビールの両方を楽しめるなんて、一石二鳥ですね。
最高の日本ハイボールを作るための秘訣は何ですか?
できるだけ材料を冷やしておくことです。強めのソーダ水を使えば、お酒のレベルもアップしますよ。
お気に入りのシーバスリーガルブレンドは何ですか?
選ぶのは難しいですが、シーバスリーガル ミズナラ 12年ですかね。シンプルな素材が、このウイスキーには合うんです。シーバスリーガル ミズナラをクラブソーダで割ったハイボールに、ゆずの皮を添えれば、まさに至高の味わいです!